採用案内用パンフレット
営業視点で解説する「失敗しない」パンフレット構成の作り方

営業視点で解説する「失敗しない」パンフレット構成の作り方

「時間もお金もかけて立派なパンフレットを作ったのに、現場で使われない」
「結局、現場では営業マンが自作のスライド資料ばかり使っている」パンフレットの効果に悩む販促担当者や経営者の方も多いのではないでしょうか。
決して安くない予算をかけて作るパンフレットですから、会社の顔としてだけでなく、実際の売上にも貢献するツールであってほしいものです。現場で使われない最大の原因は、
「営業の商談フロー(会話の流れ)」と、「パンフレットの構成」が噛み合っていないことにあるのです。どれだけ見た目が良くても、営業トークと噛み合っていなければ、
パンフレットは「説明しづらい資料」になり、自然と使われなくなります。この記事では、デザイン論ではなく「現場で使える(売れる)パンフレット」の作り方に絞って「営業成果を出すためのツール」として、明日から実践できる設計ポイントをご紹介します。

【失敗例】なぜ、そのパンフレットは営業現場で使われないのか?

多くの企業が陥りがちな「成果が出にくいパンフレット」の共通点を見ていきましょう。
これらを避けるだけでも、失敗のリスクを大幅に減らすことができます。

「用途」と「渡す場面」が曖昧になっている

「せっかくだから」と、会社案内、商品カタログ、導入事例、社長挨拶まで、あらゆる情報を一冊に詰め込んでいないでしょうか? 情報量が多すぎると、読む側(顧客)は何が重要か分からず、使う側(営業)も商談のどのタイミングで出せばいいか迷ってしまいます。

「構成」がスペックの羅列になっている

機能や仕様などの「言いたいこと」ばかりが並び、顧客が知りたい「自分たちの課題がどう解決されるか(ベネフィット)」というストーリーが欠けているケースです。これでは顧客の感情は動かず、ただの「説明書」になってしまいます。

現場での「使い勝手」が無視されている

「カバンに入らない変形サイズ」「ボールペンで書き込みにくい紙質」など、物理的な使いにくさが原因で、営業マンが持ち歩かなくなるケースも意外と多いものです。
パンフレットは単なる印刷物ではなく、営業マンが現場で使用する「道具」といえます。
道具である以上、現場での機能性や使い勝手は決して無視できない重要な要素なのです。

デザインの力を最大化する「営業動線」の設計

なぜ、デザインが美しいパンフレットでも「現場で使われない」という事態が起きてしまうのでしょうか。それは、デザイン制作に入る前の「設計図(構成)」の段階で、営業現場のリアルな商談フローが反映されていないケースが多いからです。

パンフレットが成果(売上)に効果を発揮するためには、顧客を次のアクションへ導くための「営業動線」が骨組みとして通っている必要があります。

ここからは、骨組みとなる「トップ営業マンのセールスプロセス」を活かした構成の作り方を見ていきましょう。

作成前の最重要ステップ:「用途」と「渡す場面」を決める

失敗を防ぐための最初のステップは、「今回の制作物は、営業プロセスのどこで使う武器なのか?」を明確にすることです。営業資料は、その役割によって大きく2つの系統に整理できます。

ドアノック用(接点作り)

展示会でのバラマキや飛び込み営業など、顧客との「最初の接点」で作るツールです。
主な形状: A4三つ折り(リーフレット)、A4ペラ(チラシ)など
重視する点: お客様がポケットやカバンにしまいやすい「受け取りやすさ」と、一目で興味を惹く「インパクト」

比較検討・稟議用(検討加速)

商談がある程度進み、決裁者に説明したり、他社と比較検討されたりするフェーズで使うツールです。
主な形状: A4冊子(パンフレット・カタログ)
重視する点: 信頼感のある厚みやデザイン、詳細なスペック、会社情報の網羅性

まずは「今回はドアノック用(接点作り)を作るのか、比較検討・稟議用(検討加速)を作るのか」を定義することから始めましょう。

営業トークをパンフレットの「構成」に落とし込む3ステップ

役割が決まったら、次は中身(構成)です。 優秀な営業マンは、顧客の心理を動かすための「勝ちパターン(トークスクリプト)」を持っています。成果が出るパンフレットとは、この「トークの流れ」がそのまま紙面で再現されているものです。

ステップ1:トップ営業マンの「トーク」を書き出す

社内で成績の良い営業マンにヒアリングを行い、彼らが普段、どのような順序で話を展開しているかを確認してください。
その「話す順序」こそが、最も効果的な構成案の骨子になります。

ステップ2:商談の流れを「見出し」に変換する

優秀な営業トークには「型」があります。
パンフレット構成においても、この「商談の型(課題→深掘り→解決策→根拠→提案)」をそのままページ構成や見出しに変換するのが最も効果的です。
これを一般的な「A4中綴じ8ページ」のパンフレット(比較検討・稟議用)に落とし込むと、以下のような構成になります。

ページ 要素 内容のイメージ
P1(表紙) キャッチコピー ターゲットの課題を一言で突くコピーと、解決後の姿(写真)
P2 Problem(問題提起 「業界あるある」の悩みや課題を提示し、「そうそう!」と共感を得る
P3 Agitation(煽り・深堀り) その課題を放置するリスクや、他社製品で解決しない理由を伝える
P4 Solution(解決策 自社サービスがなぜその課題を解決できるのか、独自の強みを提示
P5 Evidence(証拠) 導入実績、ビフォーアフター事例、お客様の声で信頼性を担保
P6 Price / Plan(価格 料金プランや導入フロー。稟議に必要な具体的情報を載せる
P7 Q&A / Company よくある質問で不安を払拭し、信頼できる会社情報を掲載
P8(裏表紙) CTA(行動喚起) お問い合わせ先、無料診断QRコード、資料請求への誘導

このようにページを割り振ることで、営業マンは「1ページ目から順にめくって説明するだけ」で、最強の営業トークを再現できるようになります。

ステップ3:読後のアクション(CTA)を設計する

パンフレットを読み終えた(説明し終えた)後、顧客にどうして欲しいのか、その「出口」を設計します。
Webサイト制作と同様に、紙媒体でも「CTA(行動喚起)」が欠かせません。

視線の流れ(Zの法則と呼ばれる傾向)を踏まえると、紙面の右下などの「読み終わり」の位置に、次のアクションを配置するのが効果的です。
単にURLを載せるだけでなく、「導入事例のダウンロードはこちら」「無料コスト診断」など、顧客にとってメリットのあるオファーを提示しましょう。

現場での「使い勝手」を最大化する形状・紙質選び

構成(中身)が決まったら、次は「物理的な仕様」について考えます。
営業マンにとって、販促物は毎日持ち歩き、商談のたびに取り出す「道具」です。
デザインの美しさと同じくらい「実務での使い勝手」にこだわりましょう。

サイズは「A4」が王道

迷った場合は、ビジネス文書の標準規格である「A4サイズ」を選ぶのが無難です。
多くのビジネスバッグはA4ファイルがスムーズに入るように設計されており、A4であれば営業マンが持ち運びしやすいためです。また、企業の書類保管(バインダー等)もA4が標準のため、お客様の手元に長くファイリングしてもらえる可能性が高まります。

紙質は「マットコート紙」がバランス良し

営業用資料としてバランスが良いのが、光沢を抑えた「マットコート紙」です。
しっとりとした質感で文字が読みやすく、信頼感を与えます。
また、通常のコート紙に比べてボールペンでの書き込みがしやすい点も大きなメリットです。商談中、重要な箇所を丸で囲んだり、お客様がメモを取ったりする「共同作業」が生まれやすくなります。
(※書き込み最優先なら上質紙も検討候補です)

ページ数と製本の目安

  • ドアノック用(接点作り): A4ペラ(裏表)、またはA4三つ折り(A4の1/3サイズ仕上がり)。
  • 比較検討・稟議用(検討加速): 8ページ以上の中綴じ冊子。中綴じはページがフラットに開くため、商談テーブルで広げて見せやすいという利点があります。

配って終わりにしない!「効果測定」で成果を可視化する

「紙のパンフレットはWebと違って効果が見えにくい」。そう思って予算確保に苦労される担当者様も多いのではないでしょうか。 しかし、現代のパンフレット作成においては、配布後の「成果」を数字で測る仕組みを作ることが可能です。

成果の定義を決める

まずは、そのパンフレットのゴール(成果)を定義します。

  • ドアノック用(接点作り): Webサイトへのアクセス数、資料ダウンロード数
  • 比較検討・稟議用(検討加速): 問い合わせ数、名刺獲得後の商談化率

2次元コード+パラメータで計測する

具体的な測定方法として有効なのが、Web解析用の「パラメータ(UTMパラメータなど)」を付与した2次元コードの掲載です。
単にトップページのURLを載せるのではなく、「展示会配布用」「商談用」とパラメータを分けて発行した2次元コードを記載します。

プロに依頼して「最短」で成果を出す

ここまで解説した「営業視点の設計」を、多忙な営業活動の合間に全て自社で行うのは大変かもしれません。 その場合は、プロの制作会社に依頼するのも一つの賢い選択です。

経験豊富な制作会社であれば、客観的な視点で「御社の強み」を整理し、それを最も効果的なデザインで表現してくれます。
自社であれこれ悩むよりも、結果として最短で、高品質な営業ツールが手に入るでしょう。

ただし、プロの力を最大限に引き出すためには「丸投げ」は禁物です。以下の素材を用意して相談することで、より精度の高いパンフレットが完成します。

  • 現場の営業トークスクリプト: 箇条書きで構いません。「普段どんな流れで話しているか」のメモがあれば、構成作りが劇的に早くなります。
  • よくある質問と回答(Q&A): 顧客の不安を払拭するQ&Aコーナーは、パンフレットの必須コンテンツです。
  • 具体的な利用シーン: 「展示会の通路で配る」「会議室で座ってじっくり説明する」など、いつ渡すかを伝えてください。

まとめ

売れるパンフレット・リーフレットとは、単にデザインが綺麗なものではありません。 「誰にいつ渡すか」という戦略があり、営業マンの「トーク」を助け、現場で扱いやすい「物理的な仕様」を計算し、さらに配布後の「効果測定」まで設計された、優秀な営業アシスタントです。

これから販促物を作成される際は、ぜひ「これを現場の営業マンが持ったとき、どう使うか?」というシミュレーションを行ってみてください。その視点が、成果につながる資料作成の第一歩となります。

当社では、お客様の営業プロセスをヒアリングし、現場で本当に使えるパンフレット・リーフレットの企画からご提案しております。
「手持ちの資料をブラッシュアップしたい」「営業効率を上げるツールを作りたい」とお考えの際は、ぜひお気軽にご相談ください。