採用案内用パンフレット
メーカーのパンフレットを作るときの注意点と基本について

メーカーのパンフレットを作るときの注意点と基本について

製品の提案や加工、提供を行う「メーカー」は、私たちが社会生活を行ううえで、必ずお世話になる業種といっても差し支えありません。このようなメーカーが、より高い利益を得るための道具のひとつとして、「パンフレット」があります。ここではメーカーのパンフレットの作り方を、

  • ・どのような情報を載せるべきか
  • ・メーカーのパンフレットとメーカーのカタログは違うもの?
  • ・メーカーのパンフレットに記載するべき項目

について解説していきます。

詳細情報を載せられない場合は、信頼できる情報を載せることでフォローができる

詳細情報を載せられない場合は、信頼できる情報を載せることでフォローができる

そのメーカーの打ち出している商品がたとえBtoCの物であったとしても、メーカーのパンフレットがそのまま「カスタマー」を対象とすることはあまりありません。カスタマーが手に取るのは、メーカーが作り、お店などに卸した物であることが多いからです。そのため多くのメーカーは、パンフレット作りにおいては、カスタマーそのものではなく、そのカスタマーに商品を届ける商社やお店などを対象とすることが多いといえます。

このことを踏まえたうえで、メーカーのパンフレットの作り方について見ていきましょう。

BtoBを基本とするメーカーのパンフレットでは、まずは、自社商品のメリットや良い点、特徴を記載するのが一般的なやり方です。視覚に訴え掛けたいものに関しては写真や製品名を積極的に出して、仕様や魅力について記します。
なお、取り扱っている商品が多岐にわたっている場合や、違いを詳しく説明しようとしたら非常に長くなってしまうということもあるでしょう。一般的なA4のパンフレットは、文字数をマックスまで詰め込んでも、1000文字しか書けません。写真や図を入れる場合はもっと短くなることが予想されます。

そのため、

  • ・取り扱っている商品が多い
  • ・詳細に書こうとすると文字数が足りない
  • ・写真を見せなければ、違いが分からない
  • ・見た目は従来のもの(あるいは同業他社のもの)とあまり変わらない

などの場合は、詳細な仕様を羅列することは避けて、「ほかの商品との違いはどこにあるか(特に『従来型に比べて〇パーセント電気代が節約になる』などの具体的な数字を出せれば望ましい)」「コンセプトは何か」をまとめて記載する方がよいでしょう。こうすれば、詳細を書かなかった(書けなかった)場合でも、クライアント様の印象に残りやすくなります。

なお、当然ですが、根拠のない表現は決して書いてはいけません。たとえば最上級表現(「日本一」「一番」「最高」など)の表現は、根拠が明確に示せるものでない限り、景表法(不当景品類及び不当表示防止法)などに違反する可能性があります。またクライアント様からのクレームの原因ともなるため、絶対に避けるべきです。

カタログとの共通点、違う点

カタログとの共通点、違う点

さて、「メーカーのパンフレットの作り方」について知ろうとして調べていると、「メーカーのカタログの作り方」について書かれたページがヒットすることもよくあるかと思われます。
カタログの作り方を取り扱ったページは、それはそれで有用なものです。企業戦略を考えるうえで、カタログの作り方を勉強することは非常に有意義なことであるといえるでしょう。

ただ、パンフレットとカタログは違うものです。パンフレットを作る要領でカタログを、カタログを作る要領で作ってしまうと失敗します。
ここではまず、パンフレットとカタログの違いについて解説していきましょう。

・扱う分野が違う

「メーカーのパンフレットは、BtoBであることが多い」としました。対してカタログの場合は、BtoCの形態になることが多いといえます。また、カタログの場合は基本的には商品そのもののことのみを取り上げますが、パンフレットの場合は商品はもちろん、サービスや会社のことを取り上げることが多いといえます。
パンフレットとカタログでは、方向性や扱う分野には違いがあると考えるべきでしょう。

・扱える文字数が違う、扱える商品数が違う

パンフレットとカタログでは、扱える商品数も異なります。
通販カタログなどを一度でも手に取ったことのある人はご存知かと思われますが、カタログには数多くの商品が取り扱われています。また、洋服などの場合はそれに対して事細かな説明が書かれていて、フルカラーで、場合によっては100ページを超えることもあります。

しかしパンフレットは、カタログに比べて非常にスレンダーです。
パンフレットは多くの場合、8ページもしくは16ページで作られます。そのため、扱える商品の数はぐっと少なくなります。またすでに述べた通り、パンフレットはカタログとは異なり、サービスや会社のことを取り上げるケースが多いため、商品の紹介に割けるページは決して多くはありません。

・料金が違う

カタログはパンフレットに比べて、ページ数が多くなる傾向にあります。そのため料金もそれに応じて高くなっていきます。場合によっては数十万円~100万円単位の価格差が生まれます。

もっともこの「金額」は、部数やデザインの制作費、また納期などによっても変わってきますし、引き受ける印刷所によっても異なります。そのため、事前に見積もりをとってよく比べてみることをおすすめします(もちろん私たち田島デザインでも、分かりやすいお見積りをお出ししています)。

このように、パンフレットとカタログは、そのページ数も異なれば、対象者も異なり、料金も異なります。ある程度融通はきかせられますが、パンフレットにカタログの「仕事」を完全に肩代わりさせることはできませんし、またカタログがパンフレットの仕事を肩代わりすることもできません。そのため、パンフレットとカタログは分けて考えるべきでしょう。
ただ、パンフレットとカタログを併用することで、よりお客様に情報を伝えやすくなります。パンフレットに足りない部分をカタログで補足したり、カタログでは分かりにくい部分をパンフレットで補ったりすることもできるからです。
なおパンフレットとカタログを併用して営業ツールとして使う場合は、2つの間に情報の齟齬がないようにしっかり確認しておくことが重要です。また、デザインを統一しておくなどの工夫もしましょう。

メーカーのパンフレットに記載するべき項目とは

メーカーのパンフレットに記載するべき項目とは

それでは、メーカーの「パンフレット」にはどのようなことを記載すればよいのでしょうか。最後にこれについて解説していきます。

メーカーのパンフレットに盛り込むべき要素は、以下の5つです。

  • ・製品およびサービスの紹介
  • ・自社の強み、自社の優位性、自社の理念
  • ・価格
  • ・事例
  • ・問い合わせ先

それぞれ細かく見ていきましょう。

・製品およびサービスの紹介

メーカーのパンフレットにおいて、もっとも重要な要素のうちのひとつが、「製品およびサービスの紹介」です。
「自社が取り扱っているサービスはどのようなものなのか」「自社の打ち出している製品にはどんな種類があるのか」を記しましょう。
ただ、すでに述べた通り、パンフレットに盛り込める文字数には限界があります。写真やイラストを使わなければならない場合は、さらに紹介できる内容には制限が生じます。そのため、扱っている製品・サービスが多い場合は、そのすべてを紹介しようとすることは避けて、いくつか代表的な製品・サービスをピックアップして載せることを考えましょう。
すべての製品・サービスをまんべんなく載せようとした場合、文字が小さくなって可読性も落ちますし、結局お客様にとって必要となる情報が載せられなくなる可能性が極めて高くなるからです。

自社の打ち出したい製品や自慢とするサービスをきちんと紹介できたのなら、たとえそこに自分たちが求めるものがなくても、「このような製品・サービスを扱っているのであれば、私たちが必要としているものを開発しているかもしれない」と考えて問い合わせてくれるお客様もいるはずです。

・自社の強み、自社の優位性、自社の理念

日本にはメーカーが数多くあります。同じようなジャンル・同じような製品・同じようなサービスを扱っているメーカーも枚挙にいとまがありません。また現在は昔とは違うため、たとえ遠隔地にあるメーカーであっても、条件が折り合えば容易に注文できるようになりました。

このような競争主義の世界にあって、自社が選ばれるためには、自社の強みを余すところなく伝えなければなりません。

「従来の製品に比べて、製造コストが10パーセント抑えられる」「短納期でも対応可能」「50年の歴史あり」などのように、自社の強みや自社の優位性をしっかり打ち出していきましょう。このときにも数字を出すことは有効です。また、自社の強みを打ち出す際は、まずは短いセンテンス(キャッチコピー)で人目を引いて、その後に下の文章を読ませるというかたちが基本となるでしょう。

またこれに加えて、「自社の理念」を打ち出すのも有効です。「アフターケアをしっかり行います」「検品作業に漏れがないように、トリプルチェック体制を敷いています」「お客様からの『困った!』を解決することを、創業時からの社訓としています」などのように、自社の独自性やスタンスを打ち出しましょう。
メーカーにおけるパンフレットは、商品やサービスを紹介するものであると同時に、自社を知ってもらうためのものでもあります。

・価格

すでに価格が決まっている製品・サービスであるならば、製品・サービスのところに一緒に価格を書いておきます。
「はっきりとした価格は出せない」などのような事情がある場合も、おおむねいくらか、費用の目安を書いておいてあげると非常に親切です。

また、「ご予算に応じてできるサービスを考えます」などのような文章も一緒に添えておくと、頼もうかどうか迷っているお客様がお問い合わせに進む確率が高くなるものと考えられます。

・事例

その商品・サービスの導入事例も記しておくとよいでしょう。パンフレットにはよく「実績」が書かれますが、この「事例」もまた、実績のひとつとなるものです。
「このサービスを導入してこのような(良い)結果が生まれた」はもちろん、導入までにどれくらいの時間がかかったか、費用はいくらくらいであったかなどを記しておくとようでしょう。
こうすることでお客様は、「うちが頼んだ場合は、これくらいの費用がかかりそうだ」「時間的に厳しいなかでお願いすることになるが、対応してもらえそうだ」という安心感を抱くことができます。

・問い合わせ先

パンフレットには、必ず問い合わせ先を記します。「会社の住所」「電話番号」「代表者」などを記すのが基本です。
二次元コードですぐに飛べるようにしておいてあげると、より親切です。

なお、移り変わりの早い製品を扱っている場合は、比較的パンフレットの作り替え・更新をこまめに行わなければならない点には注意してください。古い情報をいつまでも載せておくと、混乱の原因となるからです。

メーカーのパンフレット作成は私たちにお任せください>> https://tajima-d.com/contact